大学生の初めての一人暮らし。親が最初にやらなければならないことは?

元旦の初詣。大学受験を控えた子供をお持ちの親なら、お賽銭をはずむかどうかは別にして、
子供の大学合格を祈るものです。
受験期間中は健康管理にピリピリ。家族には、インフルエンザ家庭内持込み禁止令が発令されます。
親からすれば準備は大学が決まってから、まずは合格に向かってまっしぐらと思いがちです。

 

しかし、ちょっと待ってください。一番大切な準備は、すでに競争が始まっているのです。
大学生の一人暮らし準備で最も重要なポイント、それは「住むところ(家)」探しです。
雨や風さえしのげれば、あとは立派なお子さんが何とかやってくれるはず(?)です。

 

なぜ「家探し」が一番大事なのでしょうか?

家探しは、その地域に引越しをしようと思っている人たち全員がライバルです。目標としている大学生
はもちろん、その地域の他大学生や社会人・専門学校生など、受験期間中はあまり視界に入らない
人たちも、「いい家」争奪戦に参戦してきます。迷惑に感じるかもしれませんが、それが社会です。

 

物件の値段が決まっているわけですから、とにかく「早いもの勝ち」です。早朝から物件の前に並んでも
何にもなりません。それでは、ライバルは行き先をいつ頃決めているのでしょうか。社会人の急な転勤
以外は、とっくに行く場所は決まっていると思ったほうが良さそうです。

 

社会人を蹴落とす方法として、学生マンション・学生会館にねらいを定める方法もあります。
しかし考えてみてください。学生専用であっても、行くならこの地域と決めている学生、単願派・推薦を
目指している学生、中には浪人する場所まで決めたうえで受験に望んでいるツワモノもいるのです。
学生相手だからといって油断はできません。

 

さらに、立派な(?)ご自宅では当たり前のことが、「賃貸」となった瞬間から、大きな問題になること
も覚悟しておいてください。
非常に大変な思いをされるであろう方を、親切心であげてみます。(いやみではありません・・・)
    ・音の出る楽器(バイオリン・フルートなど)の達人であり、大学でも継続予定の方
    ・ぬいぐるみでは我慢できず、離れられないペットという名の家族がいる方
    ・親が心配で仕方ないので、食事付の物件にしか選択肢がないという方   など

 

いやいや、そうはいっても何とかなるでしょうという楽観的・気の長い方も多いと思います。素晴らしい
ことです。尊敬に値します。1年待てば、本当に何とかなると思います。1年・・・?
4月から始まる1年に1度のイベントです。4月からが駄目ならば、次の4月まで待つしかないのです。
要は、キャンセルが出ないのです。決めた方は敷金・礼金や手数料など、業界の方には申し訳ないですが、
高額の出費をしています。まずキャンセルはいたしません。(返金は普通ありません)

 

「家探し」の大変さは、やってみないとわからないものです?

賃貸アパートを探した経験があるので大丈夫と、たかをくくっていませんか?経験は大切です。
当然役に立つはずです。
しかし、経験のない方もいれば、ずいぶん昔(失礼)の話で、ネットもない時代だったなぁといった
方もいらっしゃると思います。実際に探そうとすると、思わぬところで立ちすくむことがあります。

 

何気に忘れているのが、親が住んでいないから一人暮らしになるのという事実です。
家探しを始めてみてまず頭に浮かぶのは、「土地勘ないからなぁ、よくわからないなぁ」という言葉でしょう。
いきなり脱力感におそわれるかもしれませんが、家探しは、勉強しなくてもよい親の役目。
しかも、予算もあります。にもかかわらず、旅行に行ったことがある程度では、とても満足には検討
できません。

 

いまさら言われても困るかもしれませんが、子供の行く可能性がある地域の情報は、できれば前もって
収集できれば二重丸です。(やはりいまさらですね・・・)
なかなか難しいケースも多いですから、下見を覚悟しましょう。ただであれば問題ありませんが、普通は
余分な出費がかさみます。でも、子供のため。お父さんの小遣いは風前の灯火です・・・

 

覚悟を決め、候補物件選びに集中しましょう。もちろん、インターネットでです。
物件を探し始めて気づくことは、嬉しいことですが選択肢が多いことです。いや、多過ぎるのです。
激安物件や極めて注文の多い検索をしない限り、地図上にはどっと候補物件マークが表示されます。
そして、さらに気づくのです。住む「家」に求めることの優先順位は何だっけ・・・?
    ・学校は近いが、高いわりに薄汚い vs 学校から遠いが、まあまあ安くて小綺麗
    ・スーパーやコンビニには近いが西向き vs 南向きで日当たり良好だが、店が近くにない
    ・申し分ない物件なのに、となりはお墓 vs 閑静な住宅街だが、雨漏りはしないものの・・・
家賃の予算は、大半の方が考えているものですが、かわいい子供と予算を天秤にかける親の苦悶の
始まりです。

 

下見をしたらしたで、悩みはさらに深くなることも。時には夫婦喧嘩に発展することも(ありました)。
せっかく気に入って候補になった物件も、実際に見てみるといろいろあるものです。
    ・学生マンションであれば、たまたま出会った学生が気に入ったとかそうでないとか
    ・一般のマンションであれば、両隣が小さなお子さんのいるにぎやか(?)な家族であったとか
    ・壁が薄いのか、お隣の音がよく聞こえたり、天井からホコリが落ちてきたりするとか
「結局、子供のことを考えれば、もっと高い物件でないと駄目でしょう。ケチるからでしょう。」と、
ついつい言ってしまいがちです。もちろん、言われたほうは「ムカッ。」

 

どうやって情報収集するのがよい?決定するときに大切なことは?

※ネットで不動産情報を検索したり、地図で位置や周辺施設を確認したり、大家さんの情報を調べたり
 と、徐々に苦痛になってきたりもします。しかも、まだ合格の2文字を聞いていないのですから
 なおさらです。(そんな時は、胸に手をあてて、元旦のお祈りを思い出しましょう)

 

「餅は餅屋」です。学生相手中心の不動産屋にコンタクトすることが第一歩です。
学生の扱いに慣れていますので、学生やその親の不安がるポイントは、手に取るように把握している
はずです。気になる不動産屋を見つけたら、物件の特徴と同時に、何気なく周辺情報を聞くことを
おすすめします。担当者の性格や、地域に関する詳しさがわかります。例えば、
    ・どのような人が多く住む地域なのか(単身赴任者、学生、夜の仕事がメインの方 など)
    ・-その地域に住んでいる人が、普段買い物をしているお店情報
    ・意外と気にされる人が少ないのですが、総合病院や個人病院の情報
大家さんの情報は、生活するうえで大変重要です。どのような方なのかはしっかりヒアリング
しましょう。(大家さんを悪くいう不動産屋はありません。人生経験の使いどころですね)

 

実際の情報収集も、メールのやりとりだけというのは危険です。電話での会話が必要不可欠です。
プロとはいっても、不動産屋も万能ではありません。担当者によって言うことが変わることもしばしば。
目を皿のようにして見つけた物件の詳細情報も、よくよく考えれば、あるのかないのかなどの機械的な
基準で掲載されているだけなのです。
ましてや、生活するうえで日頃気にしていることなどは、載っているのが珍しいくらいです。
    ・夏の湿気や冬の乾燥など、購入する寝具にも影響がありますね
    ・ご近所さんはどのような人なのでしょうか?(同じマンションの住人は?)
    ・仮予約をしたいのは当然の願望。どこまで粘れるかはあなた次第(やり過ぎはご法度?)

 

電話での会話も終われば、いよいよ下見のステージです。もうこの物件しかない、惚れたという方は
除き、子供の受験期間に会社を休む覚悟があるなら、合格発表などではなく下見にあてるべきです。
余計なお世話かもしれませんが、実際に見てみると、写真・メールそして電話の情報から作りあげた
輝かしい妄想(?)が、ガラガラと音をたてて崩れることでしょう。
(もっもちろん、そうではないケースも当然あります・・・業界の方申し訳ございません)
    ・人のことは言えませんが、写真映りは抜群。本当にここ?と疑いたくなることもあります
    ・確かにユニットバスはあります。これだけ古いと、ちょっと入るのに気が引けます・・・
    ・横のマンションとくっつきそう。そこまで近づけなくても・・・
    ・クローゼットも、今使っているものとサイズは一緒ですか?コートは入りますか?

 

いよいよ物件が絞れてきました。忘れてはいけません。「いい家」の争奪戦なのです。決断のときです。
悩みはつきませんが、後悔しないためのポイントを、独断と偏見だけで挙げてみます。
    ・本当にお金があれば、きっともう少し高い物件にしたいところと思うのは親心。
     しかし、現実は現実です。すっぱりとあきらめましょう。
    ・少しは足りないところがある方が、子供のためになると自分に言い聞かせること。
    ・あまり綺麗な部屋だと、子供に免疫力がつかないと都合よく解釈すること。
    ・決して子供の意見を聞かないこと。(聞いた瞬間に、それまでの努力が水の泡?)
それさえ守れば、自信をもって子供にすすめることが出来るはずです。感謝されるかどうかは、
保証の限りではありません。長きにわたる家庭内の禍根を残したくない方は、勇気をもって後悔
を選びましょう。(無責任ですが、お任せします)

 

家事・会社・子供への気遣いなど、親は忙しい毎日を過ごされていることでしょう。家探しだけでも
相当な時間が必要となります。聞きたくないかもしれませんが、家が決まれば次は引越しの手配です。
引越し当日のホテルの予約や挨拶回りの手土産選定など、いくらでもやることはあるのです。
ここはやはり家族の絆が頼みです。頼みがなければ気合いです・・・

 

最後に、私も経験した究極の時間作りの裏ワザを紹介しておきます。(オススメできませんが・・)
昨今、インフルエンザになると、強制的に会社を休まなければならなくなっています。ご想像の通り。
仕事を忘れ約5日間。下見以外はほぼ完ぺきに準備できるかもしれません。もちろん、回復までの家族
の冷たい仕打ちと、その後のことは覚悟のうえで。

 

大学生の一人暮らしの準備は、どこか家を建てるのに似ているかもしれません。
内装や家具といったこだわりたいものも数多くありますが、まずは骨組みが肝要です。
新婚ホヤホヤの賃貸マンション選び、念願のマイホーム選びなど、数々のもめごと(?)を乗り越えて
きた経験を是非生かしていただければ、きっと成功間違いなしです。